海洋生物による金属元素の特異的濃縮

リュウキュウヒザラガイによる鉄の高濃度蓄積


軟体動物の巻貝、ヒザラガイ類は歯舌という特別の摂餌器官をもっています。生体内で無機化合物が形成されることをバイオミネラリゼ−ション (Biomineralization) と言います、ヒザラガイ類の歯が磁性を示す磁鉄鉱(Fe3O4)であることから磁鉄鉱合成メカニズムが研究の対象になっています。なお、カサガイ類の歯は水酸化酸化鉄(FeO・OH) と非晶質の二酸化珪素で形成されています。
リュウキュウヒザラガイ (Acanthopleura loochooana) は、昼間は主に潮干帯の岩盤のくぼみで固着状態になっていますが、夜になると摂餌ため岩盤上を移動します。


リュウキュウヒザラガイ

リュウキュウヒザラガイの歯舌 (矢印=側歯)





側歯における鉄の分布

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参考:ユキノカサガイの側歯における鉄の分布

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顕微ラマン分光および微少部X線回折の結果、鉄の大部分はFe3O4の形で存在し、少量のαおよびγ-FeOOHが存在していました。右の図は顕微ラマンの結果ですが、歯の右側から左側にかけて9ポイント測定しました。

室温で磁鉄鉱を合成するのは大変ですが、生物はいとも簡単に?鉱物化・結晶化を行ってしまう。自然の神秘の奥深さにふれるだけで謎解きは今のところ力不足で敬遠している。





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