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海洋生物の硬組織で金属元素の生体鉱物化現象 (Biomineralization)が観察される場合があります。たとえば、魚類の骨、歯、耳石や軟体動物の貝殻、真珠などの形成にはカルシウムよる石灰化機構が関係しています。 前述のヒザラガイやカサガイの歯には鉄が多量に含有されていましたが、原生動物の放散虫のAcanthareaの骨格にはストロンチウムが硫酸塩の形で含まれています。 しかし、魚類の歯に高濃度の鉄が含まれていることはあまり知られていません。 下の図はニザダイとメジナの歯の写真と鉄の分布を示したものですが、歯の表面の茶色は鉄によるもので鉄濃度は最表面で2-5%に達します。 |
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下の図は、ジャムシ(環形動物に属すゴカイの仲間で全長50cmにも達します)の歯の走査電子顕微鏡写真です。ジャムシの歯には高濃度の鉄が含まれており、歯の先端部での鉄濃度は15%にも達します。X線回折法で調べた結果、鉄は生体鉱物化いわゆる結晶化はしておらず、鉄は硬タンパク質の中に含まれているか、非晶質の無機化合物を形成しているものと考えています。 |
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海洋生物の硬組織としては、他にはウニのトゲ、ナマコの骨片、サンゴ・カニ・エビの殻、ゴカイのアゴ・剛毛などが代表的なものとしてあげられます。藻類では、珪藻やサンゴモの骨格部分も硬組織と言えます。それぞれの形成にいろいろな元素が関わっていますが、生物は進化の過程でどのように元素を使い分けたのでしょうか。 |
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